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稚内メソポア珪藻土は、
オンラインショップからご購入いただけます。

8kg標準施工面積8㎡程度 ¥13,800(税別)

稚内珪藻土含有量70%の高調湿性能を持つ塗り壁材稚内メソポア珪藻土

手間をかけた分、頼れる材料

稚内珪藻土は、調湿性能の高さにおいて、日本の土の中で断トツであることは、各研究機関の試験によって立証されていますが、土どうしで繋がらない難点を持っています。このため合成樹脂を用いたり、稚内珪藻土の含有量を少なくしたり、また自然素材で構成されていると宣伝しながら、化学的に生成した物質が用いられたりしています。
「手の物語」は、苦心に苦心を重ね、自然素材だけで繋ぐことに成功し、稚内珪藻土の70%+葛生産の石灰30%を主要構成比とする製品に仕上げました。
自然素材で抜群の性能を実現するために、最近ではちょっと珍しい、左官屋さんの腕が必要な材料です。気候・天候を読んで調整し、丁寧な下地づくりと施工の気配りなど、昔では当たり前でしたが、今では「手間がかかる」の一言で簡単な材料に人気が集まります。我こそは、という人に是非使ってもらいたい材料です。

稚内メソポア珪藻土

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施工事例

稚内メソポア珪藻土施工事例01-01

プラン

趙 海光

設計・施工

建築工房アシストプラスアルファ有限会社

所在地

富山県

設 計

村松 篤

施 工

株式会社水﨑建築

所在地

静岡県

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水蒸気吸脱着等温線(25℃)と稚内メソポア珪藻土塗り壁
万年筆のペン芯は 毛細管現象の応用。
稚内層珪藻土他の吸放湿性能の比較

半永久的に働いてくれる、
自然素材の土壁。
室内の湿度が上がれば吸湿し、
下がれば放湿します。

秘密は二つの毛細管の働き

左のグラフは、稚内メソポア珪藻土が、室内の相対湿度(横線)の上下によって、水蒸気吸放湿等温線はどう変化するかを表わした概略図です。
相対湿度70%あたりを前後して吸着性が急速に増し、また相対湿度が下がるにしたがい放湿が生じることが分かります。何故に、水蒸気吸放湿が働くのか、一体そのメカニズムは何なのか?

その秘密は、二つの毛細管の働きによります。一つは、よく知られる毛細管現象です。
毛細管現象は、植物が根から水や養分を全身に運ぶ働きでよく知られます。万年筆のペン芯は、この現象を応用したもので、重力・上下左右に関係なく、水蒸気が浸湿・放湿する現象をいいます。
稚内メソポア珪藻土は、ナノ粒子によって組成されており、毛細管現象は、このナノ粒子とナノ粒子の「すきま」に形成されます。珪藻土の粒子が小さいほど活発になり、逆に粒子が大きいと、この働きは低下します。

吸放湿性能の比較

同じ珪藻土といっても、地域、採掘場所によって、性能に大きな違いがあります。
相対湿度が 90%に達すると少量の吸湿率で飽和状態に達するもの、50%の状態が続くと放湿限界状態に達してしまうものもあります。
湖の藻類による淡水産のものより海水産珪藻土の方が概して性能は高いのですが、2番目に高い石川(能登珪藻土)に比べてさえ3倍の性能の違いがあります。
また、一般に調湿機能があるとされる、活性炭や、繊維質の竹炭などの材料と比べても、稚内珪藻土は性能を大きく上回っています。

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何故、メソポアなのか?

珪藻土は、細孔(穴)の大きさからマクロポア・メソポア・ミクロポアの3つに大別されます。
単位は、国際単位系の長さを示すナノメーターで表わされ、1ナノメーター(nm)は10億分の1メートル。ミリは千分の1、マイクロは100万分の1、ピコは1兆分の1です。
稚内珪藻土以外のものは、50nm以上のマクロポアに属します。軽石やスポンジなど、吸湿する力そのものがない多孔質材料と同等の性質のものです。
ミクロポアは、2nm以下のものをいいます。小さすぎる細孔は、吸湿しやすく放湿しにくいため、自律的な調湿がむずかしくなります。
メソポアは、2〜50nmの範囲の細孔のものをいい、吸湿にも放湿にも最適な細孔径とされ、稚内メソポア珪藻土が持つ最大の特質といえます。
こうした多孔質の硬質頁岩を粉砕して、パウダー状にして壁材にしたものが、稚内メソポア珪藻土です。

稚内メソポア珪藻土 自律的な調湿作用稚内メソポア珪藻土が持つ、吸放湿の機能は、日本の伝統工法で用いられている土壁に似ています。土壁に限らず、木・畳・障子や襖紙などを含め、日本の建築材料に用いられた材料は、みなそういう性質を持っています。高温多湿の気候に対応した日本人の知恵です。

稚内珪藻土は顕微鏡(超拡大)で粒子を見ると、 阿寒湖で知られるマリモの形に似ています。

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10億分の1の世界

問題は、吸湿した水蒸気がどこに留まるかです。この点において、稚内メソポア珪藻土が持つ多孔性と比表面積の大きさがものをいいます。毛細管現象によって空隙に入った水蒸気は、空隙内の圧力によって毛細管凝縮を起こします。その度合いは、ナノ粒子が持つ細孔半径の大きさ・細孔容量・比表面積の大きさによって決まります。稚内メソポア珪藻土は、直径4〜12付近の細孔で占められています。
稚内メソポア珪藻土の塗り1.5mmほどに過ぎませんが、その比表面積は、1gあたり120〜150㎡、6人制バレーボールのコートよりやや小さく、ビーチバレーコートの大きさ(128㎡)に匹敵します。壁面全体に用いれば、湿度コントロールの巨大な装置になります。この毛細管現象と毛細管凝縮の二つの働きは、機械による操作ではなく、素材それ自体が持つ働きによるものであり、自律的に、半永久的に働いてくれます。

吸着効果と脱臭効果

珪藻土は、ホルムアルデヒド・アセトアルデヒド・トルエン・キシレンなど、シックハウス症候群の原因とされる化学物質を吸着し、トイレや煙草、生ゴミ、魚臭、ペットなど、4大悪臭といわれるアンモニア、トリメチルアミン、硫化水素、メチルメルカプタンのいずれにおいても、高い吸着性能を持っています。その性能は、炭の孔が空気中の水分を吸収し、消臭する備長炭より高い数値が確認されています。

珪藻土含有率比較データ

このグラフは、珪藻土と銘打たれている製品が、実際にどれだけの珪藻土が含有されているかを比較検討したものです。
大手といわれるメーカー品でわずか8.8%のものがありました。
お米の「魚沼産コシヒカリ」で起こったことと同じように、少しでも珪藻土が混入していれば「珪藻土」と銘打って販売されました。
採掘された地域は特定されておらず、珪藻土であれば何でもいいわけではありません。含有量も性能も確かでないものが出回ったのです。
珪藻土含有量 他製品との比較グラフ

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稚内層珪藻土が採掘できる稚内の地図 拡大写真を見ると、宗谷丘陵は南北に走っています。

稚内層珪藻頁岩って何?

稚内層珪藻頁岩は、特異な生い立ちを持った土です。
海底に堆積して出来た珪藻プランクトンの遺骸が元になっているのは、青森、秋田、石川などの珪藻土と同じですが、稚内のそれは泥岩ではなく、海が地上に隆起する時に、大きな地圧・地熱が加わって凝縮された硬質岩石である点が異なっています。
稚内層メソポア珪藻土は、この硬質頁岩を粉砕し、パウダー状の粒子にして用います。他の3〜6倍もの細孔容量が得られ、天然の多孔質鉱物の中で最大級の吸放湿機能を持つ素材性は、この生い立ちに由来します。
稚内層珪藻頁岩は、宗谷丘陵で採掘されます。この丘陵は、標高20メートルから400メートルまでのなだらかな丘陵ですが、約2万年前の氷河期に形成された日本最北の丘陵で、典型的な周氷河地形といわれます。氷河で地表が削り取られ、凸部は低く傾斜も緩やかになり、表土のすぐ下から珪藻頁岩が採掘されます。
 
2億数千万年前までは、北海道の辺りは海でした。プレートとプレートの衝突によって生じた凸部の皺は、当初は荒々しい表情のものでした。それが2万年前の氷河期以降、様変わりしたのです。
気温は上がらず、強風が吹くため茫々たる光景です。そんな土地で、古層の海の宝物が掘られ、メソポア珪藻土となって、稀な吸放湿性能を持った素材が、現代のわれわれに供されるのです。

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 奇跡のレシピ。

「100年前から使われていたものは、およそ間違いがない」 といわれます。
歴史の試練に耐えた逸材を、調べ尽くし、探し出しました。江戸時代からつくり続けられてきたものもあります。
小さな地方の工場で、丹精込めてつくられてきた伝統素材が、
ここに寄り合い、繋ぎ合い、響き合って一つのレシピに組み合わされました。使っているのは、この4つの材料だけです。
  • その1宗谷丘陵増幌地区で
    採掘されます。

    異な生い立ちで知られる稚内珪藻土は、日本最北端の丘陵で採掘されます。比類なき吸放湿能力を持った土ですが、土の粒子どうしだけでは繋がりません。この土が持つ性能を如何なく発揮させるため、繋ぎ材に手を尽くしました。
    宗谷丘陵増幌地区で 採掘されます。

  • その2石灰は葛生岩塩焼の
    逸材を用います。

    八方に走り選び出したのが、栃木県葛生産の石灰でした。江戸城の修復にも用いられ、土中窯による岩塩焼にこだわる工場で製造された、特選分級品を選択しました。

    土中窯。ブスブスと焼かれます。

    土中窯。ブスブスと焼かれます。

    石灰

    土中窯から出た生石灰から消石灰を作ります。

  • その3海から採れた海藻だけを
    原料にした粉糊を用います。

    創業明治30年、混じり気なし海藻100%の粉糊を営々とつくり続けてきた工場。煮沸溶解、網濾し、混入練り上げする手間を省き、現場で水を加えれば使えるようにしました。土に溶け込み塗り延びがよく、水引きを遅らせて、固めます。

    原料となる海藻。

    原料となる海藻。

    蒸したものを天日干します。

    蒸したものを天日干します。

  • その4藁スサの代わりに、
    麻スサ(白雪)で繋ぎます。

    左官壁は、各地で容易に入手できる稲わらを繋ぎに用いてきました。麻スサは細く、その超短切りを用いることで土の収縮を抑え、土を繋ぎます。水車を回して水に晒し、白雪のような純白麻スサを壁にめぐらせ、呼吸する壁をつくります。

    麻スサ(白雪)を水に晒す。

    麻スサ(白雪)を水に晒す。

    白雪のような純白麻スサ

    白雪のような純白麻スサ

  • 稚内珪藻土と葛生石灰による自然色。 画面の表示なので、実際の色と少し異なります。

    稚内珪藻土と葛生石灰による自然色。
    画面の表示なので、実際の色と少し異なります。

    その5壁色は、素材色が基本。
    乳白色の色です。

    現在は、自然色のみのラインナップです。たくさんの色製品は作りません。コスト高になるからです。自分の好みの色を希望する方は、工務店や左官職人に相談し、無機顔料などを用いて、自由に色出しをたのしんでください。

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新建ハウジングプラスワン連載「独立自営工務店という選択」小池一三(町の工務店ネット代表)
稚内珪藻土関連記事 PDF(ダウンロードできます。)


第一回地域適性化
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