下記の2つのシリーズ、計30種類のメッセージの中から、シートに記載したいメッセージを1つお選びください。どれも、手の物語で創作・厳選した、伝える伝わるメッセージです。
【C-01】 その昔、木であれ、土であれ、家の素材は動かすのが大変なので、近くの山で伐り出された木や、地域の土を壁に塗って家を建てられました。私たちが自然素材を用いるのは、そんなあり方を大切にするからです。
【C-02】 私たちには、モデルハウスや体験宿泊ハウスはありません。けれども、たくさん注文住宅を建ててきました。この家もその一軒です。実際に住まわれている家が、一番確かではないでしょうか。
【C-03】 私たちは、「早く建ててよ!」と急かしません。自分たちの仕事を気に入ってもらえる人の家を、ゆっくりつくりたいと思っています。
【C-04】 木は、木組み。 家は、人組み。
【C-05】 木の家は、木にしかない性質を生かした日本人の知恵と技術、美と力、さらには合理性が、見事に実を結びました。
【C-06】 私たちの仕事は手と結びついています。道具を砥ぐ手、握る手、削る手。プランを引くのも手。手を尽くす、手間を惜しまない、手筈を整える。 手は、私たちそのもののような気がします。
【C-07】 木にも機嫌のいい日とわるい日があります。木は、自然の働きに敏感です。緑を茂らせた木は、伐られたあとも、木の芯にあるところの自我は、自然と感応しつつ生きています。そんな素材を用いて家を建てる木の家は、考えようによっては、とても贅沢なものです。
【C-08】 木は「地上資源」です。鉱物や石油などの地下資源は掘ったら枯渇しますが、木は、実生から再生します。百年の家をつくると、木はその間に大きくなる、循環する素材でもあるのです。
【C-09】 いい家をつくる条件 1.よく練られた設計であること 2.環境と人にやさしい自然素材を用いること 3.きちっと丁寧な職人仕事であること 4.住まい手が愛し、育てる家であること
【C-10】 大きな屋根、深い軒、広い開口部、開放的な間取り、地面より高く張られた床、広縁などは、日本の自然と対応して生まれた木のデザインだと思います。
【C-11】 人も 家も 年を とる 年をとって いい顔になる人がいる いい顔しているね と言われる家を しっかりつくりたい。
【C-12】 家は 普段着のもの。 きゅうくつでなく のびのびできて 自分でいられる家。
【C-13】 火を囲んで 家族が寄る 黙っていても 語り合っていてもいい
【C-14】 風呂につかったり 自転車をいじくったり 野菜畑をつくったり 花をかざったり ネコやイヌがいたり メダカも泳いでいたり みんな 家といっしょ
【C-15】 新築なのに むかしから 住んでいたような家をつくりたい
【C-16】 その家は、家の前を歩く人の家でもある。
【C-17】 百年の家。 堅固であること 長寿命であること。 長く愛せる家であること。
【C-18】 大工は大工の 歌を歌う、壁板や 梁の長さを 測りながら。 The carpenter singing his,as he measures his plank or beam.
Whitman / I Hear America Singing(アメリカの歌が聞こえる)より
【C-19】 時計があったって なくたって この一日に かわりないじゃないか 小川未明「時計のない村」より
【C-20】 人間の大きな気宇をやしなうのに、その住まいのおおらかさ、自由さくらい 大きな力をおよぼすものはない J・Sミル『ミル自伝』より 朱牟田夏生 訳
【C-21】 「ところで」と彼は言った。 「私の持ちたいと思うのはそれほど宏大な屋敷であることを決して要しない。ただ家であればいい。大きさから言って一軒について、多分二、三十坪くらいの二階屋でいい。 佐藤春夫『美しき町』より
【C-22】 昔の農家や民家で今でも感心するのは やはり長い経験で、ほんとうに必要なものが 何か美しい形で遺っているので 感心させられるのだと思ふ。 『志賀直哉全集』(岩波版) 第7巻より
【C-23】 母の顔に似たボンボン時計が掛けてあり、それを見上げて子供はみんな大人になった。 丸山薫『鶴の葬式』より
【C-24】 建築家の手を離れた瞬間は、まだ住宅になっていない。そこに住む人の生活がにじみ出て、汚れがうっすら一皮のった頃に、ようやく住まいになるんだね。 建築家 奥村昭雄
【C-25】 日本の家には、驚くほどの自由度がある。冬は外部を閉ざして、部屋に分割した箱になり、夏は建具という建具をとり払い、天幕小屋よりも開け放たれ、風が素通りする。 アントニン・レーモンド『私と日本建築』より
【C-26】 なにもなにも 小さきものはうつくし 清少納言『枕草子』より
【C-27】 自然の木材はいいですね。年代がたつにつれて、ますますよさが出てくる。目が荒れてきたり、汚れて黒ずみますが、人間の顔同様、五十年たてば若い時のきれいさとは別のその年輪の味が出る。 建築家 奥村昭雄
【C-28】 柱は常に屋根をささえる役割を持ち、障子の桟は、造形的なパターンであるとともに、しっかりした構造的な役割をもっている。これらの構成は、もっとも簡単で、しかも清楚な美しさをつくり出していて、それが私は、純粋さということであると思う。 吉村順三『伝統と現代』より
【C-29】 よいプロポーションでおさまっている家、単純明快におさまっているシンプルな家、などはたいへん気持ちのよいものである。よい住宅というのは、形そのものよりむしろ、その家自体に「たまり」というか、重心のある居住空間のある家のことだと思う。 吉村順三『伝統と現代』より
【C-30】 西洋人のいう成熟とは反対に、日本のあるのは必要が生み出した美である。単純性ということが、美化、そしてさらに省略を意味するように文化は、おそらく日本以外に未だかつてなかった。 アントニン・レーモンド『私と日本建築』より
2021.10.12
2021.09.16
2020.11.9
2020.04.28
2020.03.24
2020.02.25
2018.08.2
2018.03.19
2017.08.29
2020.01.14
2011.09.30
手の物語