前回、袋井市の工務店 造居様の建築による「びおハウスH」にて、住まい手様から「びおソーラー」が導入された家での生活を伺いました。 こちらの建物では、1年ほど前から室温環境のモニタリングにも協力をいただいており、本ページではその実測結果をご紹介します。
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温度の実測スタートは2018年の11月下旬の頃です。 建物の各所にデータロガーを配し、約1年間のモニタリングをさせていただきました。 測定箇所は玄関の外側、1階リビング、床下、集熱パネルなど。 計7台のロガー設置による実測です。
今回のモニタリングに使用したデータロガー。設置した建物の各所からネット経由でデータを集積しました。
上のグラフは実測したデータから、一日の温度状況を切り取った内容です。 計測日である2019年2月17日の袋井市近辺の外気温(※①)は平均7.2℃。例年通りの日照(※⑤)ですが、この地域では季節なりに寒かった一日です。
太陽が昇るに従い、びおソーラーの集熱パネルによる集熱温度(※②)は上昇してゆき、床下温度(※③)も18℃から20℃過ぎまで上がっています。
なお、この日は6時に1階居室温度(※④)が跳ね上がっており、これは居室内でエアコンの電源が入れられたことが推測されます。 こうした情報から、住まい手の方が暖房機器をどのように使われたかが判ります。
こちらのグラフは、冬における温度の推移を一週間 計測した情報です。
太陽が昇るに従い、びおソーラーの集熱温度は上昇してゆき、昼過ぎには40℃後半に達します。 びおソーラーの集熱により、床下空間温度も18℃から23℃まで上昇、居室温度も18℃から23℃まで上昇しています。
なお、2月18日は曇天で太陽があまり射さない日ではありますが、毎日集熱を続けていることによって、床下空間の最低温度が週の後半に向かって上昇していることが確認できます。
続いてこちらは夏の計測結果です。
太陽が昇るに従い、びおソーラーの集熱温度は上昇してゆきますが、下記は集熱運転を行わないため、この熱が室内に伝わることはありません。
いずれの日も夜半に集熱温度が大きく下がる点があります。ここからファンボックスが稼働し、夜間冷気取り込みの運転が開始されます。
集熱温度が室温よりも低い空気を取り込むことにより、夏の室内温度を毎日緩和させていることがわかります。
びおソーラーは「冬は家全体の温度を底上げ」し、「夏は夜に換気して室内の温度を緩和」するシステムです。
家の性能が上がっている分、エアコンを過剰に回すことはなく、電気代も緩和されたという報告も挙がっています。
自然を取り込むことを旨とした家は、カラダにとっても丁度よく、心地よいもの。 その上質感は、本来は肌で感じ取れるものですが、裏付けとして、今回のような実測データが上がったことを紹介させていただきました。
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