「もっと建築でやろうよ!」

地球は日々リズムを刻んでいます。人もまた、生活のリズムを持っています。建築も本来、地球と人の間にあって、一緒にリズムを刻む存在です。機械設備による力技で環境を作り出さなくても、まだまだもっと建築でやれることがある。そんな思いを持つ人たちのための、住まい通販ネットが「手の物語」です。

手の物語のコンセプトは、sense of wonder

街に住むのは、人間だけではありません。小さな池を作ると、小鳥やトンボがやってきます。宮沢賢治は、いのちはひとつだといいました。センス・オブ・ワンダーは、そんなあり方です。そんな視点で選んだアイテムの「物語」を紹介します。


太陽熱で空気をあたため暖房・換気

びおソーラー

手の物語の町の工務店ネットが運営する『住まいマガジンびお』(10/1オープン)は、第1回特集に「赤ちゃんにやさしい家」を取り上げました。
赤ちゃんは、大人よりも低い位置で生活しています。特集では、大人が快適な、夏の冷房・冬の暖房が、赤ちゃんにとってどうなのかを追いました。
びおソーラーは、過刺激的な温熱環境ではなく、春や秋の中間期のホドのよさを一年を通じて感じられる、人に地球にやさしいパッシブソーラーです。機械に頼らずに、建築の仕組みそのものを生かした方式。
脱ブラックボックス=仕組みも部材も分かりやすく、最小限主義=足りるを良しとし、機能は明快さを以って旨とし、互換性=百年後も入手できる商流品を用いて簡単にメンテナンスできます。


圧倒的な調湿性能を持つ塗り壁材

稚内逸品メソポア珪藻土

人が1日に肺に取り込む空気量は13,000ℓに達します。もし、部屋の空気が汚れていたら、どんな影響があるのでしょうか。
言えることは、赤ちゃんも寝たきりの高齢者も、ほとんどの時間を室内で暮らしている、ということです。人は熱を持っており、人の周辺には上昇気流がいつも発生しています。人は口の周辺の空気を吸うだけでなく、上昇気流の下から運ばれてくる空気も吸っているのです。
稚内逸品メソポア珪藻土は、部屋の中の化学物質を吸着する点において、また、カビの温床となる湿度を抑える調湿性の高さにおいて、まさに「逸品」と言える性能を有しています。


工事現場を町のアートに変える

町角シート

上に紹介した製品に限らず、これまで「手の物語」が紹介してきたものは、もっぱら建築に用いて役立てられる半製品でした。「Webマガジンびお」がオープンし、直接ユーザーにご紹介できる製品も、ということで一番目に考えたのが「町角シート」です。
これまでは、工務店が「現場シート」と呼んできたもので、何でそれがエンドユーザーに関係するかといえば、工事期間中の「顔」になるからです。いい「顔」をした現場は近所の人に好感を持たれ、どんな家ができるんだろうと期待されます。家は、その家だけでなく家並みを形成し、地域景観を生みます。そのご挨拶がわりに、この「町角シート」をお役立てください。


日本人のはんなりとした気質にぴったり

本染め『注染』日本手ぬぐい

この夏、知り合いの工務店さんにいただいたのをきっかけに、ハンカチ代わりに日本手ぬぐいを持ち歩いてみました。ハンカチよりも水分を吸収する量が多く、裏返せば乾いた面が出てきて、思ったよりもかさばらず、私も愛用者の一人となりました。特に夏に持ち歩くにはオススメです。
日本手ぬぐいは、左右が切りっぱなしでほつれてくるから嫌だという方がいます。なぜ切りっぱなしで縫製をしないのかご存知ですか。
それは、手ぬぐいの利用方法の一つが「応急処置」でもあったからです。左右が切りっぱなしだから、手で引き裂いて、包帯にしたり、下駄の鼻緒にしたり。日本の生活の中で、長い間役立つツールでした。下駄を履く機会こそ少なくなったものの、日本手ぬぐいの活躍の場は、まだまだたくさんあるはずです。