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もっと、建築でやろうよ 大合唱!!

ZEHは、むずかしいわけではない。
簡単だ。
しかし、建築費が喰われ、建物が細ってしまう。
工務店と地域設計者の存在を示すには、建築のチカラを取り戻すことだ。
出雲は遠いけど、持ち帰る知恵は大きい。

[見学フェイズ01] 町の風景をつくる・藤原木材産業さんの仕事見学

出雲の地域密着工務店・藤原木材産業と、建築家・半田雅俊氏のコラボでつくられたスタンダードな家。
びおソーラーが太陽と会話しやすいよう、パネルに角度をつけました。

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建築家・趙海光氏と生み出した「現代町家 出雲」シリーズ。その数は10軒を超えています。

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[見学フェイズ02] 雲州平田のまちをウォークする

江戸後期、木綿の集散地として栄えた雲州平田。「木綿街道」と呼ばれ、出雲格子が連なる建物を見てまわります。
バスの中から見る、出雲市街のシャッター街との対比を考えながら見てみましょう。
築地の松も車中から見られます。

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「最良の基礎とは、樹木の根のようなものである—つまり、樹木の全体構造はそのまま地中に連続し、引っ張りと圧縮を伴いながら、完全に地面と一体化したシステムを生み出している」(『パタンランゲージ』C.アレグザンダー 著 白井翰那 訳 鹿島出版会 発行)

[見学フェイズ03] 永田昌民氏設計の出雲の家を見る

住宅は個人のものなので、いくら名作でも、もう見られないだろうと諦めていました。施工された藤原さんに奔走いただき見学できることになりました。
石州瓦の旧家と、永田さんの建物とが響きあって建っています。

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建築家・永田昌民氏(1941~2013)は、生涯164の住宅を世に送り出しました。
住宅のスケールをこよなく愛したその永田氏が、2009年に設計した出雲の家を、このたび特別に見学させていただけることとなりました。
住宅にこだわり、数多くの珠玉の住宅を遺した永田氏が生み出す、住の空間を、ディティールを、この貴重な機会にぜひご体感ください。

[セミナーフェイズ01] シャッター街の再生は、いかにしたら可能か?

フランス在住のヴァンソン藤井由実さんが書かれた『フランスの地方都市にはなぜシャッター通りがないのか』(学芸出版社)を読むと、日本のシャッター街は特殊なことなのだ、と知りました。
再開発・駅前開発などによって、街が「香」を失い、シャッターが閉じられたままの街が増えています。
昔の町家では、店が閉じられたら「仕舞屋(しもたや)」と言って、家として再生されました。
そんな知恵はもう期待できないのでしょうか。
服部教授の『若者のためのまちづくり』(岩波ジュニア新書)を読んで目からウロコが落ちました。
重いシャッターを開け、住宅街として再生させる具体的な方法を探りたいと思います。

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服部圭郎(はっとり けいろう)
1963年東京都生まれ。東京そしてロスアンジェルスの郊外サウスパサデナ市で育つ。東京大学工学部土木工学科を卒業し、カリフォルニア大学環境デザイン学部で修士号を取得。明治学院大学教授。主要研究テーマは、環境都市、縮小都市・地域、持続可能社会、都市政策、環境問題とライフスタイル、コミュニティ・デザイン。著書に、『若者のためのまちづくり』(岩波ジュニア新書)、『人間都市クリチバ』(学芸出版社)など。

[セミナーフェイズ02] 2つの「小さな町角計画」を通して、スタンダードハウス(普通の家)を考える

所有から利用へ、リースホールド(定借)方式による最初の事例2つをご紹介します。
それはタコツボ化した「注文住宅」とは異なる、新たな「普通」を予感させます。
混乱する街並みと劃然と分ける「緑のアイランド=よく練られた町角」は、これから地域の工務店や設計者が進めるべき仕事です。
さらには、そこから新たなスタンダードの可能性を読み取ることができます。

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堀部 安嗣 (ほりべ やすし)
堀部安嗣建築設計事務所代表。1967年神奈川県生まれ。筑波大学芸術専門学群環境デザインコース卒。益子アトリエにて建築家・益子義弘に師事。1994年堀部安嗣建築設計事務所を設立。「牛久のギャラリー」で第18回吉岡賞を、「竹林寺納骨堂」で2016年建築学会賞受賞。京都造形芸術大学大学院教授。著書に『堀部安嗣の建築』TOTO出版、『Architecture 堀部安嗣作品集』平凡社など。

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趙海光(ちょう うみひこ)
1948年青森県生まれ。法政大学工学部建築学科卒。株式会社ぷらんにじゅういち代表。一貫して国産材を使った現代型の木造住宅の設計に力を注ぎ、町家型住宅「現代町家」の設計システムを提唱。全国各地でその地域にあった現代町家が築かれている。常に進化を遂げる現代町家は、一軒の家の単位ではなく、その地域ならではの町角の実現を目指す。編著書に『高山建築学校伝説』鹿島出版会。

[セミナーフェイズ03] 高断熱・高気密住宅の次のステージは?

北海道で高断熱・高気密住宅の道を開いてこられた武部氏と、注目される若き研究者・斉藤氏を招き、データ分析に定評のある荏原氏に解読してもらいながら、町の工務店ネット代表・小池が司会をつとめます。
過乾燥と蒸暑問題を、日本の南北で起こっている同根の問題とみなし、その「解」に臨みます。「閉じる技術」としての断熱・気密の内側を「入り子構造」として捉え、採暖・採涼・採冷/蓄熱・温放射、蓄冷・冷放射/調湿・蒸散/皮膚・着衣での放射・対流・伝導・蒸発等について、様々な角度から掘り下げ、次のステージへの指針となれば、と考えています。
むずかしそうですが、これは各地の設計現場の具体、焦眉のテーマです。

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斉藤 雅也(さいとう まさや)
1970年三重県津市生まれ。札幌市立大学デザイン学部・大学院デザイン研究科・教授。専門分野は、建築環境学、建築環境デザイン、熱力学、住まい方研究、住環境教育(住育)。著書に『CLIMA DESIGN クリマデザイン 新しい環境文化のかたち』(共著)、『北の住まいの熱環境計画2015』(共著)

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武部豊樹(たけべ とよき)
武部建設株式会社 代表取締役
1950年北海道三笠市生まれ。北海道開拓者の三代目。武部建設株式会社代表・北海道ビルダーズ協会代表理事。古民家再生から学んだ木造技術と高断熱高気密住宅で培った省エネ技術の融合、それを支える大工職人の育成に奮闘中。

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荏原幸久(えばら ゆきひさ)
手の物語有限会社・研究顧問。1950年東京生まれ。断熱材の用途開発を通じSHS工法を開発。その後太陽熱利用技術の研究開発を手がけ、シミュレーション開発に従事。理論と実践を得意とする。

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小池一三(こいけ いちぞう)
町の工務店ネット代表。1946年京都市生まれ。パッシブソーラーの普及に寄与。その功績により「愛・地球博」で「地球を愛する世界の100人」に選ばれる。手の物語有限会社・代表取締役。

見学の後は……
温泉と交流会で大議論!

玉造温泉に宿泊します

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全国から集まった、工務店・設計事務所を交えての大議論!
全国の仲間と情報交換をしよう。