◆もっと知りたい「びおソーラー」◆08

室内に日照が得られなくても、屋根には、たいがい太陽エネルギーが降り注いでいます。
太陽エネルギーは、電気のような集中的高温でなく、うすく・ひろく・まんべんなく降り注いでいます。
太陽エネルギーは、家の屋根を利用するのがこのエネルギーが持つ性格に合っています。

上にあるのに、なぜ屋根なのか?

屋根という言葉は不思議です。家屋の上にあるのに、屋の根と書きます。その意味するところは、大地にしっかりとくい込んでいるからですしょうか。『大言海』によれば、やのうえが、やのへになり、やねになったのだといいますが。

民家の屋根が美しいのは、大地と結びついた構造的合理性を持っているからです。ムリ、ムダがなく、いわば生えるように立っていて、飾り気がなく、明快で、正直です。
何年も何年もかかってムダを省き、必要とされる機能を、ムリなく処理することで、これしかないというカタチが生み出されました。
切妻屋根はその典型で、傾斜屋根は雨仕舞がよく、豪雪地帯においては、屋根の上に雪が積もりにくく、雪の重量による倒壊の危険が小さく、屋根の庇(ひさし)は、夏の日射を遮り、高度を下げた冬の日射を取り込み、壁を保護してくれます。
そして何よりも、美しい形状を持っています。

北側の家のことも考えて

光発電の屋根に、片流れの屋根が多いのは、最大出力量を増やせるからですが、発電効率がいい南面30度の屋根傾斜にすると、北側がその分せり上がります。
近頃の家は、浴室・洗面・トイレ・階段室を北側に配するプランが多く、建物の北側に小窓が増え、そこにスチールのタテ格子がつけられ、窓下に室外器が置かれ、というケースが増えています。その上、高い屋根が立ちはだかるわけで、北側の家への、いささか配慮に欠けた「利己の家」の光景です。

これに対し、「利他の家」のためには切妻の屋根がいい、と建築家の堀部安嗣はいいます。
片流れの屋根でも、近隣に配慮した設計はあり、一概にはいえませんが、留意したい点です。

kouzou

・集熱ユニットはヨコ置3〜4枚(基本)を連結して用います。

・水ガラスに比べ、透過効率・耐熱性・硬質性が高く、薬品にも強い性質の白ガラスを採用。

・シャープなデザインの集熱ユニットだけど、従来の棟ダクトを内蔵。下部は極薄通気構造の金属板。

びおソーラーの屋根

これまで、空気集熱式の屋根は、設計者にとって制約を強いられる屋根でした。
まず、予備集熱のため、屋根面の流れ長さを必要としました。ガラス集熱面は、多い方がよく効くということで、初期の頃はタテ方向に8枚(91cm×210cm×8=152,880㎡)を搭載する例も見られました。
屋根工事は厄介を極め、棟下ダクトの工事も重なり、屋根廻りの工事手間とコストが掛かりました。
得られる室内気候の魅力が、それにも増したわけですが、この改善こそ、長らく空気集熱式に求められることでした。

びおソーラーは、単位集熱当たり世界一(実測・国立北見工業大学)の性能を持つ、集熱ユニットを開発(特許技術)しました。
棟ダクトは、ユニットに内蔵され、連結させるだけの簡単工事で済み、貫通穴は一ヶ所だけです。また従来システムにあった夏排気は底部に耐熱素材を採用しており、不要です。構造屋根と分離しているので、万一、屋根が破損しても雨漏りがなく、ガラスだけの取り換えも容易です。

集熱ユニットの効率の良さは、ガラス集熱面だけで済ますことを可能とし、しかもヨコ置きで設置できます。予備集熱を希望される場合も、流れ長さを必要としませんので切妻屋根でやれます。設計の自由度が高まったと、多くの設計者から評価されています。

ガラス屋根あればこそ

ガラス屋根の設置はコストが掛かるということで、最近、金属屋根だけで集熱すればいいというやり方が見られます。換気機能だけを求めるなら、このやり方はあるとしても、太陽熱を取り込もうという目的からすると、半ば本来の目的を放棄したやり方です。
考案者・奥村昭雄にとって、ガラス集熱屋根は、他のパッシブシステムとの違いを表す原理でした。奥村は、著書『パッシブシステム住宅の設計』において、初めて空気集熱式を公開するに際し、川崎実験棟の実測データを載せました。
図①は、システム概念図です。この方式の骨格は、今に至るも何も変わっていません。屋根はガラス付き集熱面とガラスなしに分けて記されています。

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図②は、勾配と流れ長さを示すグラフです。
ガラス面のない金属屋根面は、延長しても受熱と放熱が等しくなることを示しており、ガラス集熱面によって、温度が急上昇することを表しています。物理的にいえば、ガラス集熱面を延長しても、受熱と放熱曲線は、金属屋根と同じように等しくなると奥村はいいました。
空気集熱式技術の根幹に関わることなので、揺るがせにできないところです。

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    2017.07.13

    Sukura(浜松)
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