◆もっと知りたい「びおソーラー」◆07

パッシブソーラーは、建築的な方法、工夫によって太陽エネルギーを活用するシステムです。
窓があれば、それを太陽の受け入れ口として用い、夜は、窓(窓は最大負荷)から逃げる熱を抑えます。
構造体を、蓄熱体に利用できないかとも考えます。

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住まいの熱収支

住まいの熱収支は、パッシブであれ、どうであれ、すべて集熱・蓄熱・断熱の3要素で成り立っています。
集熱(受熱)は、お日様が当たるところ、すべてのものに降り注ぎ、熱を与えます。窓から差し込んだお日様は、テーブルがあればテーブルに、テーブルに食器が置いてあれば食器に、そして木の床にも、ソファーも温めます。

太陽熱は、快晴の日に直面する平面で受けると、1㎡あたり、ざっと1kWものエネルギーになります。しかし、対象物が熱容量を持っていないと、その熱は、すぐにか、やがて放熱します。その時間は、受熱した物体の熱容量によって異なります。
熱容量は、比熱ともいわれますが、この2つの言葉の意味合いは異なります。しかし、熱容量も比熱量も、大きい物質ほど温まりにくく冷めにくいことを表すものなので、ここでは熱容量(蓄熱量)ということで進めることにします。

海は、熱容量が大きい

温まりにくく冷めにくい性質ということで見ると、最も巨大な熱容量を持っているのは海です。母なる海といわれるように、地球生物の生命の源になっています。
水は、火事が起こると消火に用いいます。また、一度熱すると冷めにくい性質を持っているので、湯たんぽにも用います。

このシステムの考案者、奥村昭雄は、空気集熱式ソーラーを自宅改修に用いたとき、ポリタンクを床下に置いて蓄熱部位にしました。
石やコンクリート、金属類も熱容量の大きな物質です。びおソーラーでは一般的に土間コンクリートを蓄熱体にしています。
夜になって室温が低くなると、蓄熱体から放熱されます。熱容量が大きいと、簡単に冷えることなく、時間差も大きくなります。
奥村が、土間コンクリートを蓄熱体にしたのは、一般的な日本の木造住宅では、大きな蓄熱部位となるのは、そこしかなかったからです。

奥村の設計事例に、2室を挟むコンクリート壁に蓄熱させる方法がありますが、この方法はリノベーションに使えます。
こうして蓄えられた熱を、室内から逃げないようにするのが、断熱・気密の働きです。

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入りを計りて、出るを制する

奥村は、パッシブシステムの3要素である、集熱・蓄熱・断熱を、「入りを計りて、出(いず)るを制する」ことだといいました。
気づくと気づかないに関わらず、毎日毎日、建物の中で、受熱した熱はいくらか貯まり、また出て行って、貯金通帳からお金が出たり入ったりすることを繰り返しています。この熱のやり取り(熱収支)のバランスによって、室内気候が決まります。

断熱には空気を多く含む物質が適しています。木の繊維断熱材・羊毛断熱材・セルロースファイバーなどは、保温性に優れ、比熱も熱伝導率も小さくて、熱を留め置いてくれる性質を持っています。

図で見る熱収支(温熱環境)

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グラフ①は、断熱・気密が不十分な家。晴れた日中は室温が上がりますが、陽が落ちると降下します。

fig02

グラフ②は、断熱・気密を改善した家。室温上昇の時間差が少しズレました。①と似ています。

fig03

グラフ③は、窓からの日射を取り込み、蓄熱を加えました。一日の変動幅は①②に比べ縮小しました。

fig04

グラフ④は、③に夜間断熱を加えた場合のケースです。変動幅はかなりまで縮小しました。

fig05

グラフ⑤は、床暖房の垂直温度分布図です。頭寒足熱の状態が、よく分かる図です。

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    2017.07.13

    Sukura(浜松)