松澤穣さんがデザインした、テーブルと本棚の家具型紙です。
制作したものを写真に撮ったように見えますが、コンピュータ・グラフィックです。Jパネルの関係者は、節はこれより少ないけど、といっていますが、とにかく板材だけで、このカタチにまとめたところに、松澤さんを感じます。
CG作成:富所駿

マルデサンキャク テーブル

材料:Jパネル 910×1820×30mm × 1枚
Jパネルの存在感は格別。無垢とも合板とも異なります。その存在感と軽やかさを生かせたいと考えました。
面材でも細くしてしまえば、接続部分に負担がかかります。そこで、面材の利点を活かし、太めのL型脚としました。
丸型は、四角よりロスが多いのが難点ですが、丸の柔らかさと、方向性の出ない3脚の組み合わせは、やはり魅力。肘をついたと時にできるだけ煽らないように、脚は天板の縁より伸ばしました。

カクデヨンキャク テーブル

材料:Jパネル 1000×2000×30mm × 1枚
天板がなるべく大きく取れるように周囲から板取します。
卍に組めばそれぞれが支えあって、しっかり留まります。

クルットシキリダナ

材料:Jパネル 1000×2000×30mm × 3枚
側板をクルッと回転させるところがミソ。少し内側に入る側板が柱となって、棚板の歪みも押さえます。
背板が入る仕切り棚タイプなので、最後に側板から背板の小口をビス止め。

クルットスケダナ

クルットスケダナ
↑画像をクリックすると、組み立て動画がみられます。

材料:Jパネル 910×1820×30mm × 2枚
側板をクルッと回転させるところがミソ。少し内側に入る側板が柱となって、棚板の歪みも押さえます。
側板に直交するパーツは、側板と合わせてT字型断面となり、棚全体の剛性を高める役目をします。

建築家 松澤穣(まつざわ・みのる)

松澤 みのる

松澤穣建築設計事務所代表。1963年東京生まれ。1986年東京藝術大学美術学部建築科卒業。1987年オーストリア国費留学。1990年東京藝術大学美術研究科建築設計修了~94年東京藝術大学益子研究室助手。2013年多摩美術大学環境デザイン学科教授。安宅賞、匠美賞、PROLEGOMENA賞(ウィーン工科大学)、OM地域建築賞、マロニエ建築景観賞(栃木県)。